2006/07/28/Fri

49,724語
「暑いね。アイスクリームでも食べに行こうよ」
Emilyの誘いを断ったGracieは、最後の目撃者になるとは思ってもみなかった。それっきりEmilyは失踪してしまったのである。叔母と従兄のもとで暮らすGracieには予知能力(透視能力?)があり、そのときGracieはEmilyに何かが起こると予感していた。
Gracieの'vision'は、過去なのか、現在なのか、未来なのか、何を意味するのか、本人にもわからない。人物の顔など細部がはっきりしないこともある。Gracieは不可解な映像を手がかりに、従兄とともにEmilyを探そうとする。
現在形が多く、スピードがあって、文が読みやすい。MP3プレイヤーも出てくるほどの現代が舞台で、主人公は15歳。架空の国が舞台で小さな子どもが主人公、ワケのわからない生き物が出てくるお話よりも、大人には読みやすいかもしれない。
中盤までは謎解きの要素が多いが、終盤はちょっとビックリ。狂気の世界で冒険となる。
今まで読んだことのないタイプの本で、楽しめた。
2006/05/26/Fri

58,530語
1933年、ハンブルク。13歳のDanielとArminはある夜、壁に落書きをして捕まり、留置所で一夜を過ごし、生涯変わらぬ「兄弟同然の友情」を誓う。
そして1月30日、ヒトラーが首相に任命される。DanielとArminはヒトラー・ユーゲント(HJ)に入隊しようと両親の許可を求めるが、Danielの父親は激怒する。そのときDanielは初めて、母親がユダヤ人であることを知らされる。Arminは間もなくHJに入隊する。
親友のArminにすら"half-Jew"であることを秘密にして、Danielの不安な学校生活は続く。この間、両親の間では一家3人で海外へ移住することや、離婚することまでも話し合われていた。
そして2年後、サッカー仲間がDanielを「ユダヤ人」と言い出し、Danielも認めざるを得なくなる。
「○○人は人間として生きるに値しない、劣った民族だ」などと、学校でまことしやかに教えるおぞましさ。差別意識を社会全体に根付かせ、蔓延させる恐ろしさ。
頑ななまでに誇り高く、正しく、責任感の強い父親。
虐待を受けている人を見過ごすことしかできない通行人。
・・・などなど、衝撃の金太郎飴。意外に読みやすい。(「衝撃疲れ」する以外は)
事実に取材した小説なので、少しノンフィクションの香り。ドラゴンやエイリアンに疲れたときにいいかも。(笑)
読む人それぞれに衝撃を受けてほしい。
2006/03/10/Fri

62,397語
2月のある朝、シャワーを浴び、髪をとかそうと鏡を見ると、自分の姿が映っていない。どうしよう? 誰かに知られたらたいへんだと、両親はBobbyに学校を休ませ、仕事にでかける。
Bobbyがすっかり着込んでサングラスをかけ、図書館へ行っている間、両親が自動車事故にあってしまう。
スピードがあって読みやすい文。そのわりに読み進まない。思った以上にボリュームがあった。(笑)
さすが"
Frindle"の著者、登場人物の頭の回転が速い! 人物がとっさに言うことに感心してしまう。特にお母さんがタダモノではない。
いろいろなことが起こる展開もなかなか面白い。
2006/03/05/Sun

57,000語
14歳のPonyboyは、両親が自動車事故で亡くなって以来、二人の兄Darry、Sodapopと暮らしている。Sodapopは何かと頼りになるが、長兄のDarryは厳しく冷たいと思っている。
町ではgreaserとsocsが対立している。greaserは貧しいeast sideのチンピラ、socsは裕福なwest sideの不良少年たちである。Ponyboyも仲間たちも、貧困も差別もどうしようもないと思っているし、greaserであることを誇りに思ってもいる。
ある夜、Ponyboyは兄のDarryと口論になり、家を飛び出してしまう。仲間のJohnnyと公園で時間をつぶしていると、socsの車が近づいてきて、二人は思いがけない事件に巻き込まれる。
事件を通してPonyboyは多くのことを学ぶ。Darryが自分に厳しいので「愛されていない」と感じていたが、そうではなかったり、Sodapopが兄と弟の争いについて「お互いの理解が足りない」と考えていたり、socsたちもgreaser同様、それぞれ問題を抱えていたり、不良少年のレッテルを貼られていても人助けしたり、・・・。
お行儀のよい児童書に慣れてしまうと、若者の俗語が多く、少し読みにくいうえ、内容もちょっとビックリ。作者が17歳のときに書いたというのはかなりビックリ。
以前読んだ"That Was Then, This Is Now"のほうが私好みかな。
2006/02/06/Mon

46,990語
元ナチス少年兵の話。
未読の方は、これ以上の予備知識はないほうがよいのでは。。。
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2005/08/11/Thu

33,000語
"Hatchet" が読みやすくて面白かったので、「おお、続編だ!」と思って "Brian's Return" を買ったら、間に "The River" (本書)と "Brian's Winter" があることが判明。
"Hatchet" だけで完結しているので、作者も続編を出すつもりがなかったのか、出版社も版型も違っていて、表紙デザインが同じとはいえ、シリーズものであることも、続き具合もわかりにくい。私の調べ方が甘い?
で、"The River"。
"Hatchet"で一躍有名になったBrianは、一時マスコミに追い回されたが、平穏な生活に戻っていた。そこへ3人の男たちがやってきて、あのサバイバル生活をもう一度再現してほしいと言う。Derekとともに湖畔で飛行機を降り、野生生活を始めるが、数日後にDerekがたいへんなことに。
本題の"The River"の部が短いが、読み終わってみればそれでよかったと思える緊張感である。ちょっと運がよすぎるという気はするが、それにしても少年の生活力、生命力には感服。
2005/08/07/Sun

概算:39,000語
各章のタイトルは「年・月」で表され、写真が載っている。章トビラのページがノスタルジックでしゃれているので、思わず手にとってしまった。
100年近く前のアメリカの話。カメラは「新し物好き・器械好き」の、隣のおじさんのもの。貧しい家の子は早く学校を辞めて、豊かな家の家事手伝いに雇われる。主人公Katyの家に、家事手伝いとしてPeggyがやってくる。
文は読みやすいが、大事件が起こって「ワーッ!」という展開ではなく、淡々としているので、時々眠くなってしまった。淡々と語られる小事件が、実はラストの大事件の伏線になっているのだが。
ラスト、Silent boy(自閉症?)はしゃべらないので、真相はわからないが、おそらく利発なKatyの考えるとおりだろう。
この少年に対する周囲の扱いは、この事件の前も後も、不当である。この本に描かれている、日常の些細なことも、不公平と不条理にあふれている。